小さな恋のメロディ
「綾香、ご飯よ」
「……いらない」
「体調悪いの?」
「大丈夫だから!ほっといてよ!」
「……」
私は何度も何度もこの曲を聴いた。
もしいつか……。
ううん、
きっと近い未来に哲平と終わりが来て、
別々の道を歩くことになって、
哲平を忘れるくらい年を取っても、
この曲を聴くと、
哲平のことを思い出すだろう……。
私に残された時間は、
止まることがなくて……。
時計の針は、
一秒一秒を正確に刻んでいく。
私は泣きながら眠っていた。