小さな恋のメロディ

帰りの電車の中で哲平が聞いた。



「CD聴いてる?」


「うん」



ふと、あの曲が頭の中をよぎる。



「そっか」



哲平は満足そうに笑った。


家まで送ってもらうと、哲平が見えなくなるまで、見送る。


哲平はなにも知らない。

いつか、話さなければいけない……。


でも、

哲平を好きだと思えば思うほど、私は言えなかった……。


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