小さな恋のメロディ
数日後、パパが久し振りに早く帰って来て、私はパパに呼ばれた。
話の内容は、きっと哲平の事…。


「座りなさい」

「……」

「お母さんから話は聞いたよ。鳴海くんの何が気に入らないだ?」

「気に入らないとかじゃないよ。ただ…もっと好きな人がいるの」


パパは深くため息をついた。


「好きにしなさい。東城さんには話しておく」

「…いいの?」

「その代わり、大学にちゃんと合格するんだぞ」

「パパ、ありがとう!」


私は嬉しかった。
パパがこんなに、あっさり認めてくれるなんて思わなかったから…。

私はすぐに哲平に電話する。


「もしもし」

「哲平?聞いて。パパが好きにしていいって!」

「マジ?」

「うん。その代わり大学に合格しろって言われたけど…」

「じゃあ、頑張ろうぜ!」


私はただただ嬉しかったんだ。
思い描く哲平との未来が、凄く嬉しかったんだ。




「もしもし、進藤です。この度は本当にうちの娘がすみません…」



「いえ、大丈夫です。高校を卒業したら、すぐにでも籍を入れさせますから」



「まだまだ子供ですからな」



パパが考えている事を

何も知らないで…



哲平との未来を思い描いていた……。

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