君に熱視線゚

晴樹の喰らい付き方に中島は驚きながら答える。


「田中…なえ‥ねぇ‥‥

‥なえ はどんな字?」

晴樹は突っ込んで聞いた


「え‥‥苗木の苗…」

「苗木?…へぇ…

案外、お祖父さんが豊作でお祖母さんがイネ(稲)って名前だったりしてな?
ぷぷっ」


晴樹は楽しそうに語っている。
そんな晴樹を中島は再び悶絶へと追い込んだ。

「当たってますよ……

ちなみに‥お父さんが満作だって言ってました」


「満作!?···ぷっ…

最高っ!!ぶはっ

たまんねぇっ気に入った!!」


晴樹は膝をバンバン叩きながら喜んでいた。


「なあ、友理‥晴樹さん…何、一人であんなに盛り上がってんだ?」

お兄ぃが料理を取りに来たついでに中島の側にきて聞いた。

「うん…なんかね…あたしの友達のことがツボにハマったみたい」

「そ、う…なんだ……ちょっと珍しいからさ、晴樹さんがあんなにバカウケするなんて‥」

「やっぱり?見た感じクールそうだもんね」

お兄ぃと中島は笑い疲れてぐったりなってしまった晴樹を眺め、意見をかわす。

そして晴樹は時折肩を震わせ、思い出したように急に吹き出していた。


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