君に熱視線゚

「へぇ~でも、セレブで優しいなら全然いいじゃん!」

由美は最初の理想のタイプより妥協しはじめた。

「あっ!そう言えば確か足が異様に長かった!良く思い出したらスタイルもモデルみたいな感じだったかも!」

苗の記憶の復活で由美の瞳はキラキラと輝き始める。

「うそ!?それなら申し分ない!十分過ぎるよ~っ…早く会ってみたい!!だってさ、お金持ちで、優しくて、モデルみたいでしかも、ちゃんとゲストとホストの立場をわきまえてるんでしょ!?ちゃんと洗練されてるしさぁ!もうっこの際、イケメンは忘れるっ!

あたし、断然!!結城さんに的を絞っちゃう!」


「うんっ!頑張ってね。由美が兄さんの彼女になったら是非、苗にあのパスタをご馳走して!楽しみにしてるから!」

「わ、わかった。パスタね…」

苗は合コンから帰った夜、電話を掛けてきた由美に飽きる程、兄さんのお勧めパスタの話をしていたのだ。

そして、中島の隠密作戦も虚しく由美は晴樹狙い撃ちを宣言するのだった。

ただ、この時、由美&中島にとって強力な恋のライバルが、まさか!?な人物になるとはとても想定出来る訳がなかった…。

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