君に熱視線゚

車から荷物を運んできた苗は三人の弟達を見て驚愕した。

「陸ぅ!!!
あんた頭に何被ってんの!?」

よく見れば三つ子のウチの一人。陸と呼ばれた弟は頭に白い猫ミミのような物を巻き付けていた。


「あんた、また姉ちゃんのブラジャーでそんなことしてっ!」


「だってニャンだーマンに変身するにはコレが一番なんだ!!」


陸達は三人でプロレスをする度に苗のブラを活用していた。


「ニャンだーマン?……ああ!今、人気のプロレスラーのあれか…」


晴樹は呟くと目の前で始まった苗と陸のプロレスをしばしの間眺めた。

そして苗の決め技が入る!──


「ぅおっ!?姉ちゃんっギブですっ!ごめんなさいっ!!」


股間に炸裂した苗の電気アンマ攻撃に陸はぐったりしていた……


「あんた達も荷物運んで!」

勝ち誇ったように支持を出す苗を晴樹は顎に手を当てて見つめた。


(…さすがだな…高級レストランで持ち帰りする根性といい……伊達に10人家族を切り盛りしてる訳じゃねぇな……)


晴樹は密かに感心していた。


「みんな兄さんにお礼言って!!
あの美味しい持ち帰りは兄さんが持たせてくれたんだから!」


「えぇ!?じゃあこの兄ちゃんがパスタ兄さんか!?」


三つ子は同時に叫んだ。


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