君に熱視線゚
そして苗は素直に喜んでいた

「えっ、兄さん、ほんと!?マジで手に入れたら苗にくれる!?」

「ああ、どうせなら沢山欲しいんだろ?」

「うん!あればあるだけ、欲しっ‥」

「――!っちょっと待てよ苗!」


晴樹の言葉に首を大きく縦に振る苗を見て夏目が口を出した。

「皆で頑張って優勝しようって苗が言ったんだぜ!?
何、他力本願してんだよっ」


「……っ…」

晴樹は急に口を挟んだ夏目に眉間を寄せた。

‥なんだ、この1年‥
しかも苗?……っ…なに呼び捨てしてくれてんだ?このガキ!?
そして、明らかに俺に喧嘩売ってきてやがる!!


そう‥確かに夏目の態度は晴樹に喧嘩を売っている…


「別に他力本願じゃないょもちろん自分達でも頑張るに決まってんじゃん!!
バレー部門は男子も女子も1年が勝ち取ればいいんだよ♪
だから、兄さんはバスケで優勝してね!!」



密かに威嚇し合う二人の雰囲気にも気づく事なく
苗は悪びれずに語る…
もう、頭の中にはノートをどっさりと手に入れた自分の姿しか思い浮かばなかった‥‥



「晴樹さーん‥そろそろ戻ってきて下さーい」

遠くから直哉が呼んでいる。晴樹は仕方なしに戻りそして、直哉に言った‥

「やっぱ、さっきの却下!今回も各種目に出れるだけ出るって伝えてくれ!」


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