キャンディーポップ・ハロウィン
フィナは、少女を見つめる。



「はあー・・・。」

少女は、どんよりとした顔をしてため息をついた。

「今日も、うまく話せませんでた・・・。明日こそは、たくさんお話しできるように頑張らなきゃですね・・・。」

少女は、鞄をぎゅっと握る。

「魔法使いが本当にいたら、わたし・・・いえいえ、魔法があったとしても魔法を頼りにするのはよくありませんっ・・・。」

そう言って、少女は首を振る。

「・・・でも、本当に魔法使いがいたら一度でいいから会ってみたいです・・・。」

うつむいて一人言をする少女を見て、フィナはクスッと笑った。

そして・・・。

「魔法使いが突然あなたの目の前に現れたらどう思うの?」

フィナは、少し面白おかしくそう言う。

「え?」

少女は、不意に顔をあげた。

そして、ぼうぜんとした顔で目の前にいるフィナを見つめた。
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