好きも嫌いも冷静に
何となく
・こう言う事か
「お休みの日にはお料理されるんですって。
その話をしていたら何だか弾んでしまって。
伊織さんは?もう買われたんですか?」
「もう、会計して来ました。雑誌は決まってましたから」
「早いですね。私もこれ、すぐ払って来ますね」
「はい」
今のうちに…。
俺は別の棚の雑誌を手に、離れた場所のレジで会計をした。
まだ先は解らないけど、どうかなと思いついた事があったから、この類の雑誌を見てみたかったんだ。
「伊織さん、お待たせしました」
あれ?袋が二つになってる。待ってる間に何か買ったのね。
そういう私も料理本はダミーみたいなモノだった。本当に欲しかったモノ、高城さんと話し込んでしまったから、じっくり探せなかった。
それはまたの機会に来よう。
「澪さん、この後、時間いいですか?」
「はい、…予定はないですから大丈夫です」
「では英雄の店に行きましょうか?この時間だと話も出来ると思いますし」
時計をチラッと確認した。
「はい!是非、行きたいです。嬉しいです」
「…そうですか?」
「はい!」
「…では、行きましょう」
澪さんの手を取って繋いだ。
着く頃にはランチ終わりの時間になってるはずだ。何か作ってもらって、ケーキ、食べるとするか。