君の優しさに拳銃を突きつける







「なんだよ…それ」




裕君が苦しそうに顔を歪める






「俺ら…迷惑だった?」



颯君は俯いていて表情が伺えない


私に問いかける声が


少し震えている













「っ、……












そうだね。





皆といるのは……凄く苦しい」





「………………」








私はベットからおりて皆の横を通りすぎる







誰も私に何も言わない


言えないんだろうけど





皆を傷つけた私はきっと


もう許してはもらえない









保健室を後にした私は


教室に戻らずに学校を出た






でも何処に向かっているのかはわからない






ただひたすら足が動くんだ












今さっきの出来事が脳裏に浮かぶたび


歩くスピードが速まっていく




















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