君の優しさに拳銃を突きつける
「それからな
蒼空が18を過ぎたら
お前と籍をいれてもらう」
「っ!?…それは、」
組長の言葉で俺は思わず顔をあげる
組長の瞳に映った俺の顔は
あまりにも情けない表情をしている
この人は一体何を言っているんだ
「なんだ、不満か?」
「……いえっ、そんなことは」
「なら問題はない」
悪意のない表情
それが正しいみたいな顔
この人はそういう人だ
自分が正しい
別に蒼空と添い遂げることが
嫌なわけではない
本望だ
けど蒼空はきっと望んでいない
蒼空が嫌がることなんて
したくはないんだ
ただ幸せに過ごしてくれればいい