君の優しさに拳銃を突きつける
「姉ちゃんに逢いにいく」
俺は今すぐにでも逢いに行こうと
身支度を済ませようとした
「今のお前が行ったところで何になるんだよ」
俺の動きを止めたのは
2つ年上の上月拓弥の一言
「はっ?」
「たかが14のお前に何が出来る?
行ったところで余計にお姉さんを
傷つけるだけだろう」
「じゃあ!何もしないで
じっとしてろってことかよ!?
蒼空は俺のせいで!」
拓弥が言うことがあまりにも
当たっていて何も言えない
実際、俺が行ったところで
どうにかなる話じゃないことは分かってる
それだけ事が大きくなっているんだ
「…………じっとしてろとは言わない
ただ。時を見極めろ
お前は自分の立場をよく考えるんだ」
それは先輩としてなのか
仲間としてなのかは分からなかった