君の優しさに拳銃を突きつける
「取り乱して悪かった
拓弥が言いたいことはわかってるよ」
なんとかして自分を
落ち着かせて再び拓弥の前に腰かける
「いや…
お前さ。蒼空ちゃんのことになると
歯止め効かなくなるよな
好きなのか?」
「っ!?/////」
飲んでいた珈琲を溢しそうになる
拓弥が言ったことに動揺してしまった
「やっぱりな」
「なんでっ拓弥が」
まだ落ち着かない口調で
なんとか言葉を続ける
「なんとなくな
お前とはずっと一緒だったし
いつも蒼空ちゃんのこと話してるから
最初はシスコンか悩んだけど
度を越えてるしな」
表情ひとつ変えずに話す拓弥が
俺は時々怖くなる
勝手に人の心を読んでくるこいつは
なぜか そういうことに長けている
拓弥が言ったことは本当だ
俺も最初はシスコンだと思っていたけど
あるとき、それが姉弟としての
好きでないことに気づいたんだ
「拓弥……誰にも言うなよ」
「俺が言わなくてもバレるんじゃないか?」