君の優しさに拳銃を突きつける
「気にしないでよ
自分に妹が出来たような感じがして
楽しかったよ」
「……シスコンかよ」
「颯。聞こえてるよ」
「上づ……拓弥さん
あの…………ありがとうございます」
自分のためにやってくれたのだから
感謝を言うべきだと思い
なんとか その想いを伝える
拓弥さんは一瞬
不思議そうな表情をみせる
それはすぐに優しい微笑みにかわった
「ニコッ
蒼空ちゃん。お腹すいたでしょ?
颯のことは置いておいて行こう?
皆も待ってるからさ」
私の手を掴んでいた颯くんから
私を引き寄せると
颯君を押し退けて歩きだす
「……みんな?」
「そうだよ。
まあ。逢ってからのお楽しみね」
「ちょっ…待てよ!拓弥!」
置いてかれた颯君は
焦って私達を追いかけてくる