君の優しさに拳銃を突きつける








蒼空…



お前は覚えているだろうか?



俺とあんたは



前にも一度 逢っているんだ






覚えていないか?







あんたは変わらない


見た目も性格も声も


全てがあのとき見たまんまだ





まさか颯の姉だったなんてな











「自己紹介は終わったか?」



迎えに行ったのは颯のはずなのに


なぜか後から来た颯



拓弥さんの仕業か





「拓弥。なんでずっと


姉ちゃんに触れてんだよ」



「そうだよ!


僕だって蒼空ちゃんに触れたいのにー」


颯のシスコン発言に続いて


春斗は皆の視線をお構い無しに


蒼空の空いた片腕に


自分の手を滑り込ませる




無防備なあいつは


それを意図も簡単に許してしまう







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