君の優しさに拳銃を突きつける
僕は椅子に座ったままの裕ちゃんを置いて
話が終わったであろう
二人のもとに飛び込む
「颯ちゃん。お話おわったー?
僕も蒼空ちゃんとお話したいなー」
「終わった。
春斗。あまり姉ちゃんを困らせるなよ」
颯ちゃんは立ち上がって
蒼空ちゃんの頭を軽く撫でる
この二人は姉弟には見えない
少なくとも蒼空ちゃんは
弟のように思っているんだろうけど
颯ちゃんは…………多分…
「わかってるよ。
…ねえねえ蒼空ちゃん!
僕ともお話しよう!!」
相変わらず僕は演技が
上手だと思う
誰も僕のこの性格は知らない
だって実の親ですら
可愛いい僕しか知らないんだから
そうしたのは僕
仲間にも嘘をついているようで
嫌だと思ったことは幾度もあるけど
それを選んだのは僕なんだ
こうなったのは
誰のせいでもない
僕が選んだことなんだから