君の優しさに拳銃を突きつける
「二人とも此処で何してんだ?」
「あ………………裕君」
聞き覚えのある声とそれに反応した
蒼空の声で俺は後ろを振り向く
そこにいたのは隣のクラスになった裕
裕は不思議そうに俺らを見る
俺はそれに敢えて返事をしない
蒼空が答えるのを待っているんだ
言えばいいのに
俺があんたにとって恐怖の対象なんだと
そうすれば俺から離れられるのに
「先生に頼まれたことがあって」
期待通りの答えはない
なんとなく分かっていた
だから俺も口を開かなかったのかもな
結局俺も自分が可愛いからな