君の優しさに拳銃を突きつける
反射的にでてしまった声に
零君は意味深な表情で私をみる
「どうかしたか?」
「ううん!なんか髪が引っ掛かちゃって…」
本当は髪なんて引っ掛かってないけど
なんとなく言ってはいけないような
気がしたから咄嗟に嘘をつく
それに
たぶん今のは…
「…………………………」
やっぱり
私が床を見ると私に投げつけられたであろう
紙くずが転がっている
それを さりげなく拾って中をみてみると
『お昼、裏庭』
とだけ書かれたノートのはしきれ
呼び出しか
行かなくてもいいんだけど
あとで面倒なことになりそうだな
皆にはなんて言おう
私は誰にも気づかれないように
小さなため息をついた