君の優しさに拳銃を突きつける








状況が理解出来ない








私は自分の足元を見つめる



そこに垂れ落ちるいくつもの滴





肌に伝わる濡れた布の感触








冷たい










「きゃあ!なんて間抜けな声


出してんじゃねえよ!ブス」




「きゃはははは。ヤバーイ!」




「ずぶ濡れだねー!どうしたのー?


あっ!もしかして暑かった?」















ーーーーバシャッ








「っ……………………」






二度目の衝撃でやっと理解出来た



私…水かけられたんだ










時期は夏だけど



かけられた水は氷水で



痛みすら感じる









「泣いてるのー?」



「誰かが来てくれてるとでも思ってるのー?」








頭上から浴びせられる言葉の数々



別に気にしてない



これくらい覚悟してたし



気にするほどのことでもない











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