ほろ苦い蜜の味



昼休み──


あたしは愛と美和と連れて体育館に行った



すでに真央は来ていて、あたしを見ると『ついてきて』と言った



結局二人きりになるんだね…




なにを話すんだろう…と思ってたら真央先輩が話し始めた




「あたしね、和樹くんの事が大好きだった。本気だったの、でももう諦めるから」



そう言われたのだった



だから、あたしは


「殴ってもいいですよ」


と、何故か言っていた



すると先輩は笑って「わたしを退学にするつもり?でも殴らないよ。和樹くんが俺を殴る代わりにリカに手を出すなって言ってきたの。だから、和樹くんを殴ったわ」と言った




いつ和樹と先輩が会ったのかは知らないが


諦めてくれるならそれでいいと思ってた



だから、あたしは先輩の言葉を信じた





そして、その日は終わった
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