嘘つきな愛の詩
帰宅中のバスの中、ずっと考えてた。
昨日のこと。
現実と言われても実感がわかないけど
妄想と言われてもリアルすぎて妄想だなんて受け止めきれない。
私…一体どうしちゃったんだろ。
ため息ばかりこぼしながら
冷蔵庫の中の余り物で夕飯支度。
すると、不意になった玄関のチャイムに思わずビクッと体が大きく反応した。
まさか…?
いやいや。
でも…。
少しの期待と
少しの諦め。
頭の中をぐちゃぐちゃにしながら、現実のドアを少しだけ開けて外の様子を伺うとハーフコートのファスナーを上まであげて少し寒そうに立っている先輩がいた。