嘘つきな愛の詩



こんなズルい私の本性を知ったら


先輩は…


ガックリするかな?


ちらっと視線を上げると先輩は可笑しそうに笑いをこらえたような表情で私を見ていた。



「詩はいつも、世間話しの時だって一所懸命なんだな。

肩に力、いれすぎるなよ?」


ポンっと肩を叩かれて


ふわりと香った先輩の匂いにまたまた、胸がきゅんとなる。



「俺はまだ企画書が出来上がってないら、続き頑張るわ。

詩、気をつけて帰れよ?」


「は、はいっ‼」


手の中のココア。

先輩からもらったココアを全部飲んでしまうのが本当は勿体無くても

仕事の邪魔になったら嫌だから

一気にお腹に流し込む。


甘い甘いココア。


先輩と目があった時に感じる甘さとどこか似てる。



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