嘘つきな君


「……んなこと考えてるわけないだろ」


その言葉に少し安心する


「てか、俺があんたと渉さんが親子なんて知ってたはずないだろ
今初耳だわ、当たり前だけど」



……そうだよね


落ち着いて椅子に座り直す


……って落ち着いてる場合じゃないや
はやく戻って美代さんのお手伝いしなきゃ


「じゃ、じゃあ
私はこれで」


裏口まで近づき
ハッとして振り返る

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