恋するキミの隣で。~苦さ96%の恋~
「俺の考えは変わらない。小林が早く俺の事なんかやめて他の男を好きになってくれればいいと思ってる。
早く誰に見られても平気な彼氏でも作って高校生活を楽しんでくれれば、それが一番だ」
「……教師と生徒ってのがダメなんなら卒業まで待てばいいだろ?」
「卒業したって何年かは周りの目を気にしなきゃならない。卒業したって生徒は生徒だしな……。
俺と付き合ってても大して楽しい事もしてやれないんだよ。
そうゆうのは男としてつらいんだ。……分かるだろ?」
「……わからねぇよ」
正直、分からなくはなかった。
自分のせいで好きな奴を不安にさせたり笑わせてやれなかったり。
それがつらいのは分かる。
だけどそんなのは二の次で大事なのは気持ちだろ?
好きなのに相手のために身を引くなんて……おかしいだろ、どう考えたって。
そんな先の事より、今、小林を大事にしてやればそれでいいだろ?
高遠が優しくしてやれば小林はそれだけで安心すんじゃねぇの?
ふてくされたように眉を潜めていると、高遠が言葉を付け足した。
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