恋するキミの隣で。~苦さ96%の恋~


「おしっ!じゃあ軽くカロリー消費してくるか」

「そうだね。お昼パンばっかりでカロリー高いしね」

「……小林さんが弁当作ってきてくれれば解決するんだけどなぁ」


オレが視線をちらっと小林に移すと、小林は少し唇を尖らせて……上目遣いにオレを見た。

……やめてくんないかな。そうゆう顔。

思わずキスしたくなんだけど……


「だって毎日って結構大変……ってゆうか、面倒くさいんだもん」

「あー……そりゃそうか。高遠にじゃなきゃ面倒だもんな」

「……そうゆう訳じゃないよ。

……本当は先生に作る時もそう感じる時はあったんだ。でも少しでも好かれたかったから……ちょっと無理してたのかな」


節目がちに言う小林の表情に切なさが混じる。

今、何を考えているのか……知りたくて、知りたくない。


結局、気合いを入れ直したところで、オレはやっぱり小林に嫌な思いはさせたくないし、言いたくない事は言わせたくない。

だからこんな時、何気なく話題を逸らすしか出来なくて。


「小林って意外と面倒くさがり屋?」



どうせ女々しいよ。

いいよ、もう。罵るなら罵ってくれ。



「うーん。かも。

だから澤田くんといる時は何も気張らなくていいからすごく楽しいんだ。

先生といる時はつい背伸びしちゃうから」

「……」


それはやっぱり男として見られてないから?


どうしても小林の中での自分の位置付けが気になって、オレは小林に聞く。


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