恋するキミの隣で。~苦さ96%の恋~
そんなの無理だって分かってるけど。
こんな事言われたって小林が困るのも分かってるけど。
……でも、オレの胸の中に収まる小林を離すのは寂しくて。
離したから、これ全部嘘になってしまう気がして……
「……なんてな。ごめん」
「嘘だよ」そう続けようとした時。
小林がオレの背中に回した腕に力を込めた。
ギュッと抱きつかれる形になったオレは戸惑ってしまって……
そんなオレに、小林の小さな声が届いた。
「……いいよ。このままでいよ」
「……―――――っ」
思わず目から溢れた涙を小林にからかわれたのは、言うまでもない。
オレ達は、時間がなくなったようにずっと抱きしめあっていた。
ずっとずっと――――……
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