恋するキミの隣で。~苦さ96%の恋~


自分のズルさに幻滅しながら、オレは小林を見据えた。

沈黙に俯く小林にすがっているのは、こっちのような気になってくる。


頼むから、オレにも見せてくれよ。

オレに、小林の本当の気持ちに触れさせて。


そんな情けない事をすがっている気分になる。


オレのせこく汚い挑発に黙っていた小林が、ゆっくりと口を開いた。



「……――――いいよ。言えば?」


小林の目が、真っ直ぐにオレを見る。

その目は……オレが望んだものじゃなかった。


ひどく冷めた乾いた視線がオレに突き刺さるようで、オレの胸を後悔が襲う。


もしかしたら傷付けたのかもしれない……

そんな思いに口を開こうとしたものの、何を言えばいいのかも分からず……


自分で挑発しといたクセに、返って来た小林の答えに焦ったのもオレ。

正直かっこ悪ぃけど、まさかそんな答えが返ってくるなんて想像もしてなかった。


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