恋するキミの隣で。~苦さ96%の恋~


古文の授業は週に2回。

その授業が近付く度に、オレの機嫌が悪くなる。

静かに期待を膨らませる小林の隣で、オレの気分はしわくちゃに萎んでいく。

オレの心臓は、想像していたよりもずっとナイーブでピュアだったらしい。


友達になるって腹をくくったのに、頬を紅潮させて高遠を待つ小林を見ることも出来ないなんて……

「友達」が聞いて呆れる。


だけど……

友達を希望しながら、腹ん中じゃ小林と高遠が上手くいかない事を望んでるオレを知ったら……


小林は幻滅するんだろうな……


じくりと痛む胸に、オレの気持ちがどっぷりと沈んだ。


好きな奴を自分のものにしたいなんて、誰でも思う事。

だけどオレがそれを望む事は、ひどく小林を傷付ける気がして……


そんな思いに気付かれないように、オレは騒ぐ気持ちを胸の奥に押し込む。


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