恋するキミの隣で。~苦さ96%の恋~
「ね~壱ぃ、最近お昼休みどこ行ってるの~?
全然教室にいないんだもん」
放課後話しかけてきたメグミに、オレは一瞬だけ目を合わせてすぐに逸らす。
「だって誰かさんが無理矢理弁当食わしてデート強要してくるから」
「なにそれ!ひどぉい」
クスクス笑いながらオレの隣に座るメグミ。
……そこは小林の席なんだけどな。
メグミは陣取った隣の席からオレを見つめる。
「壱さぁ、最近あんま遊ばないよねぇ。
なんで?」
「さぁー。なんででしょう」
「聞いてるのにぃ。
ま、いっかぁ。あのね、メグミの彼氏今日遊べなくて暇なの。
だから遊んでぇ」
甘ったるいメグミの声に嫌気がさしてオレは席を立った。
「あ、壱。オレも帰る!
一緒に帰ろうぜ」
「おぅ」
オレが話しかけてきた岡田に返事をすると、メグミが不満そうな表情をオレに向けてきた。
「ちょっとぉ!メグミとの約束は?」
「今日は岡田と帰る。また今度な」
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