恋するキミの隣で。~苦さ96%の恋~


まだ遊んでた時、周りのカップルを見て思ってた。

昨日誰と遊んでただの、誰と電話してただの……面倒くせぇなって。

そんなん言われたらうぜぇなって。

なのに……なんだよ、さっきのオレは。


笑うなって……

オレ以外に笑いかけるんじゃねぇなんて……

うざい。うざすぎる……


オレうぜぇ……



オレは……小林に友達が出来ることを願いがら、その裏では、優越感に浸ってたんだ。

小林が笑顔を向けるのはオレと高遠だけだって。

まるで……高遠の次の順位につけたような、そんな浅い考えに優越感を感じてた。


優越感に独占欲。


気付きたくなかったオレの中に渦巻く気持ちに、オレは心底自分に幻滅して……小林に対して罪悪感が浮かんだ。


キレイなだけじゃない恋愛感情が、オレの小林への想いを汚していく。



どうしょうもない現実に、オレは静かに目を閉じた。


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