恋するキミの隣で。~苦さ96%の恋~
毒林檎の繋げるモノ
「ねぇ壱ぃ~、デートしようよぉ」
耳につくふざけたしゃべり方してんのは、メグミ。
彼氏としろよ。
「行かねぇ。彼氏いんだろ?オレを誘うなよ」
「なんでぇ?メグミの彼氏今日補習だもん」
「じゃあメグミも大人しく帰れよ」
「やだぁ。せっかくの高校生活なのに遊びまくれなくちゃ意味ないじゃん」
……おまえの高校生活は遊ぶためにあるのかよ。
って人の事言えねぇけど。
だってメグミじゃねぇけど遊んどかなきゃもったいないだろ。
どんどん遊ばなきゃ……
メグミを視界から追い出すように廊下を見ていたオレの目に、小林の姿が飛び込んできた。
肩からカバンを掛けてるところを見ると、早々と帰るんだろうな。
掃除も終わった教室にいる用もないだろうしな。
カバンからぶら下がる林檎うさぎがリズムよく揺れるのをぼーっと眺める。
鞄のキーホルダーまで林檎かよ。
小林はいつも直帰だよなぁ……あ?
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