恋するキミの隣で。~苦さ96%の恋~
オレの腕の中から、小林の小さな声が再び漏れた。
「……痛いよ」
それは多分、オレが力を込める腕に言ったんだろうけど……オレには違く聞こえた。
『胸が、痛いよ……』って。
『苦しいよ……』って―――――……
すっかり大人しくなった小林が、オレの肩におでこをくっつける。
小林に共鳴したように痛む胸を感じながら、オレは小林を抱き締めた。
傷だらけの小林を。
穏やかな風が、2人のバックの林檎うさぎを揺らす。
……毒々しい友情の証を。
to.小林
sub.
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高遠から連絡あった?
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from.小林
sub.Re
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ううん。
でも気にしてないから
大丈夫だよ。
心配してくれてありがとね。
あと、林檎うさぎありがとう。
でもお揃いなんて、
学校に付けてくのちょっと
恥ずかしいね。
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