愛を運ぶケーキ屋さん
「···なんだろう」
恐る恐る裏通りを除くと数人の女の子達が昨夜の子を取り囲んでいる。
明らかに普通の雰囲気ではなく、僅かに焦りが込み上げてきたが見ぬフリはできず、恐る恐る近付いていく。
すると怒声がハッキリと聞こえてきた。
「あなた、私の友達を泣かせたらしいわね!」
「私の悪口言ってたそうじゃない!」
「なんてひどい!」
様々な罵倒を浴びせられながらも彼女は相変わらずふんぞり返ったように腕を組みフン、と鼻を鳴らした。