愛を運ぶケーキ屋さん


調理場で、私は先程の男性の珈琲を淹れていた。

私の名前はヘレナ。

日本名、ヘレナ・ハルカワ
年、21歳
フランスと日本のハーフ


「珈琲をお持ちしました」

先程の男性のテーブルへ淹れ立ての珈琲が入ったカップを置くと、頭を下げその場から離れた。

彼は置かれた珈琲を口に含む。

「····うまい」

密かに驚いた様な表情を浮かべる男性に私は僅かな笑みを浮かべたのだった。


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