こいつは俺が一生面倒みるから
佳奈に…会いに行くか。

そう決心して病院へと向かった。

「失礼します」

「?あ、竜己」

「大丈夫なのか!?」

竜己は駆け寄った。

「うん。でもね、余命があと一ヶ月だって…は、は、はっ。何で…何で…」

そういって泣き出した。

「…っ」

こんなに苦しんでる佳奈になんで俺は何もかける言葉がないんだよ。無力だ…。俺は…役立たずだ。

「…俺…ごめんな」

「っ…い、いいよ…。謝ることないよ…」

その時竜己は決心した。

もう、花歩とは縁を切ろう。切って、佳奈に専念しよう。それが俺が今できることだ。

そう思いその日はずっと佳奈に付き添った。
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