満月の下の狼
地味女

ガラララララー

「うわ今日も東条美月来てんぞw」
「はやく不登校になればいいのにねーw」
「てか、今時そんな格好とかやばくね?」

朝から飛ばされる罵声。そんな毎日には
もう慣れたw慣れってすごいわぁ。

そりゃ、あたしの格好を見ると言いたくなるだろう。
髪の毛は銀色のメッシュを隠すために
黒の腰ぐらいまであるウィッグを被り、
前髪もすごく長い。
それに、マスクと眼鏡で顔は見えないし
スカートも膝下10センチぐらいだし…

だって、銀狼だってバレたらやばいし…
目立ちたくないし…ね?

あたしは1度開けたドアを閉めて
保健室へと向かった。

「きゃゃゃゃゃゃゃゃゃゃあ!♡」

うるさっ!教室からすごい量のピンクの
声援が聞こえた。有名人でも来たのかな?
ま、興味ないけど。
< 3 / 330 >

この作品をシェア

pagetop