さよなら苺飴
HappyBirthday(同性愛者の話です)
ーーー♪
お店に飾られている鳩時計が午後の一時を告げる
この店は昔と変わらない
お店のマスターも
八年前と比べたら少し老けたくらいで
相変わらずお客さんがいなかった
ーーカランコロン・・・
お店のドアの開く音がしてドアに目をやった
時刻は一時三分。
相変わらず遅刻と言っていいか
分からないグレーゾーンで君はお店に入ってきた
「・・・久しぶり、えっと、遅れてごめん」
君は悪いと思ってなさそうな顔で向かい側の席に座った
「久しぶり」
「何年ぶりだろう」
「同窓会の時以来だから四年ぶり位じゃないかな?」
「もうそんなかあ、」
目を細め昔を思い出してるような顔を君はする
「でもあの時は話してなかったから、ちゃんとこうして話すのは八年ぶり」
そう、八年ぶりなのにね
「あっという間だな、そして何も変わってないな、お前も、この店もさ」