さよなら苺飴



私が聞いて傷つくことは
私が聞いても君はいつでもストレートには教えなかった

察しがつくように遠まわしに
なるべく私が傷つかないように
昔からそうしてくれていたね

「・・・・確か幼稚園の時、私に好きな人がいて、バレンタインデーの時にチョコをあげようとした時に、貴方は彼に好きな子がいることを知ってて、私がふられて泣かないように、私が持ってきていたチョコを私から無理やり奪って食べたの覚えてる??」




「あー、それで先生に怒られたっけ、」



「そうそう、本当に優しすぎるんだよね時々空回りしてるけど」



「・・・・過大評価だよ」




「いいえ、いつでもそうだった、小学生の時男子に泣かされた時も貴方は飛んできてくれたし、私が家に忘れ物をして泣いていた時も二個あるからって言って一個くれたし・・・・・・結局一つしか持ってなくて私の代わりに貴方が怒られてたけどね、」


「本当懐かしいな、ずっと一緒だったもんな」


「そうね、楽しかったね・・・・あなたは私の事」



ーーー♪


そこで君の携帯が陽気な音楽を奏ではじめた





「電話だ、出ていい??」



「どうぞ」



そう言うと電話しながら一度店の外に出てしまった



私は窓越しから君を見ていた



照れると君は鼻の下を人差し指でこすり目を細める



相変わらずわかりやすい


きっと今電話してる人はそういう人なんだろう


外はもうオレンジ色に染まっていた
きっとそろそろお別れの時間なんだろう

もう帰ろうか、お腹空いたし


きっと君はこういうだろうか


そんなことを考えていると電話を終えた君が席につく






「・・・・そろそろ、お腹すいたし帰ろうか、」



幼なじみの勘は伊達じゃない






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