先輩、ちょっと待って下さい!
第1章 苦手な先輩
放課後の生徒会室に、時計の針が動く音が響く。
息をするのもやっとの、緊張感が漂っている。
「……」
生徒会室には、私藤堂花子と、
さっきから無言でパソコンとにらめっこしている生徒会長の 矢沢竜也先輩
二人しかいない。
この二人しかいない状況が、私にとってはとても居心地が悪いと感じていた。
なぜならば。
生徒会長の竜也先輩が、苦手だからだ。
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