先輩、ちょっと待って下さい!
ドキドキして、何だか熱い。
先輩との距離が近く、私の背中に先輩の胸板が当たっていた。
「これいつのだ」
耳元で囁くように、聞く先輩。
「あ、えと……3年前のです」
耳元で聞かないでくれ!
そして、早くどいてくれ!
「ここの所、ピックアップしとけ」
また、耳元で言う先輩。
「は、はい……あの、耳元で言うの止めてくださいっ。くすぐったいです……」
「ん?あ、そうか……通りで耳が真っ赤なわけだ」
恥ずかしい。
穴があったら、消えてしまいたい。