恋に落ちるなら君がいい



それでも知りたいと願ってしまったら


慧はどんな反応するかな?


「澪、俺たちこうしてまた会い始めたけれど…

この密会に終わりが来る時があるのかな?」


なんとなく

切なそうな表情を浮かべる慧に

私は頷く事も否定することもできなかった。



終わりが来る時。


それはきっと


終わらせなきゃいけない時。


なんだと思うから…。



「澪は…どうしたい?と思ってる?」


「私は…」

正直、分からなかった。


会いたい


慧のそばにいたい。


あの頃と同じように願うのに

あの頃と違って、歳を重ねた私は

あの頃よりは少しだけ

冷静に考える事ができているから。



また



昔のように


全てを捨てて慧のもとへと行ける?


それがYESでもNOでも…


全てを捨てなきゃいけないのは


慧も…同じでしょ?


慧にそれができる?



< 141 / 308 >

この作品をシェア

pagetop