恋に落ちるなら君がいい
いつも街のネオンを見上げていた私が
今はそのネオンをこの高い場所から見下ろしている。
そして数えるんだ。
あの灯りの数を
あの光のどこにも
あいつが居ないことを知っていても
遠くにボヤけて見える灯りの先まで数えると
指先を止めてしまう。
その先に
思い出があることを
この心が知っているから…。
「さ、夕飯の支度でもしようかなっ」
哀愁感なんて私らしくない。
私らしくないという表現の仕方自体が間違いかな。
私らしさなんて
遠い思い出のどこかにそのままおいて来てしまった。
今は…
キャラも何もない
空っぽな器なんだ。