恋に落ちるなら君がいい




でも…。


隠す。っていうことは…

少しでも俺に対して

罪悪感を感じてくれてるから。


そう思ってもいいんだろうか…?


部屋の扉をノックして入ると、彼女は顔に手を当てて肩を震わせていた。



「どうして…泣いてるの?」


投げかけた質問に答えはない。


あいつに…


何かされた?


それとも俺が傷つけた…?




隣に座り


柔らかい髪を撫でる。



「どうして…私は私なんでしょう?」


震える声で

難しい質問。


澪がどうして澪なのかは俺にも分からない。


でも分かってることは1つだけある。



「どんなに悩んでも君は君だ。

君は自分の心に素直になればいい。」


そう

そして答えを見つけて欲しい。


この全ての因縁を断ち切るための答えを…。



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