恋に落ちるなら君がいい



こんなに優しい人を傷つけた。


傷つけて

傷つけた先に

自分の幸せがあるかなんて分からないけれど


幸せになんかなれないかもしれないけれど…



それでも

もう一度向き合いたい。


私は
私の気持ちと


楓社長が

私を変えてくれた。
私にチャンスをくれた。



何もしてあげれなかったのに

強く抱きしめてくれる彼の腕。

温もり

匂い。


初めて抱きしめてくれた時から


ここには愛しか無かった。


愛情しかなかった。



たくさんの愛をくれていた。



それなのに

何一つ返せなくて…


「ごめんなさい。」


謝ることしかできなかった。


許されなくても…


もし


責められたとしても



謝ることしかできない。



無知で無力で

どうしようも無い私に

言える言葉は


どれだけ彼に伝わっているか分からないけれど



ごめんなさい。を言うたびに

一つあなたを傷つけて


傷つけた分だけ

心に刻む。



こんなどうしようもない私を受け入れて
くれた


あなたのこと。

別れた後も忘れないように。


きっとずっと…


あなたを愛せなかった愚かな自分を

忘れないように…。




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