恋に落ちるなら君がいい
「今日、お2人に来ていただいのには理由があります。
これからたくさんの方に挨拶をするつもりですが…
先に貴方がた2人に伝えたかった。」
「何かしら、良い話?ブライダルの日程が決まったのかしら?」
パッと明るい表情をした砂月さんの横で
慧が訝しげに
楓社長を見つめると
一呼吸おいたあと
楓社長は
真っ直ぐ
慧の目を見つめた。
「残念ですが俺たち2人は数ヶ月という短い結婚期間で
互いの性格の不一致により
離婚をすることになりました。
先日、妻を紹介したばかりなのに…
すまない。」
最後まで
楓社長は
慧から一瞬も目を逸らさなかった。
けれど1番動揺を見せたのは
砂月さんのほうだった。
「な、何言ってるの⁈」
その声が
静かなレストラン内に響く。