恋に落ちるなら君がいい



「慧…だめだ。だめだよ。


まだ何も終わってない。

終わらせてない。

今こんな風に逃げたらだめなんだよ。」


腕の中で小さな泣き声をあげる。



君の言いたいことは分かってる。


理解してる。



このままじゃダメだったのは

あの頃も同じだった。



けれど今は


ほんの少しだけでも


もう少しだけでも…


溶け合うくらい側にいさせて…。


どんな事情があっても

今は君を離したく無い。


離れたく無い。




< 223 / 308 >

この作品をシェア

pagetop