恋に落ちるなら君がいい
結局、あのまま彼女は帰ってこないで1週間が過ぎた。
会社の方にも来ていないので
とりあえず
無理な言い訳を伝えて彼女の長期休暇を広告部のほうに通したが…
彼女が二度と戻らない。
なんてことはないだろう。
だって彼女はまだ
1番大切な物を俺から受け取っていないのだから。
きっとあのバカ男に振り回されてるに違いない。
「…と、いうことはあの男もまだ自宅のほうには戻ってないっていうことか。」
それならまだ
あの賢い砂月が俺に何かをし掛けてくることはないはずだ。
社長室の窓から
街並みを覗くと
もしかしたらこのどこかに澪がいるんじゃないかと…
バカみたいに外ばかり見てしまう。