恋に落ちるなら君がいい
さあ
話しをしようじゃないか?
暫くの間
睨みあっていたが、砂月の一言で事態は変わった。
「あなたも探偵を使って調べたなら、あのアパートの事は知ってるわよね…?」
アパート?
「ああ…以前、澪とあのバカ男が暮らしていたアパートか。それが何か?」
「そう…慧一とあのバカ女が暮らしていたアパートは
慧一が以前丸ごと買い取っていたんだけれど…。
居るとしたらそこだと思ったのに…」
「わざわざ出向いたのか…?」
砂月の行動はいちいち癇に障る。
好きな男の前で本性をバラさせたのにも関わらず懲りない女だ…。
「まさか。調べさせただけよ。
…今はまだ
慧一とどんな顔をして会っていいのか分からないもの。」
「それなら、なぜ?」
「…知りたいからよ。
嫌われていたって構わない。
…慧一がどこで何をしているのかを知りたいだけ。」
当たり前の事のように言い切った。