恋に落ちるなら君がいい
それでも好きだった。
私に存在価値を与えてくれた
この世界でたった一人の男の子を。
自分自身以上に
私は愛していた。
慧一だけは
将来を約束された慧一だけは私を裏切らないと…。
似たような境遇で育った私達だけが
お互いの苦労も幸せも分けあえる
唯一のそんざいなんだと…。
だけど慧一は私を裏切った。
それを知ったのは慧一が家出をして数ヶ月のこと。
彼は私になんの相談もなく福富家を捨てて逃げたことを知ったの…。