恋に落ちるなら君がいい


「ごめん澪、わがまま言ってさ…


でも一つだけ

本当のことが知りたい。


嘘をつかないで答えてくれる?」


俯いていた彼女の細い顎をつかんでこちらを向かせると

また

ほんのり染まる頬。


あいつのことも

そんな瞳で見ていたの…?



「あいつに…一度でも抱かれた?」


言ったあと


突然押し寄せた不安の波。



聞くのが恐かった。

でも

1番

聞きたかった。


俺を忘れられないと言いながら

あいつに溺れた夜は…


あった?



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